伝説のロックバンド"Oasis"(後編)
前編では、ギャラガー兄弟の重要性や彼らが駆け上がったスターへの道などを紹介してきました。少し追記するなら、ネブワースの25万人ライブまでたったの2年半しか経っていないということ。このことからいかにオアシスの人気がとてつもないものだったかが分かると思います。
ですが、やはりバンドを知るには人間性も知っておかなければならない!
ということで今回の後編は、バンドの欠けてはならないピースの2人、ノエル・ギャラガーとリアム・ギャラガーの2人の紹介です。
元オアシス コーラス&ギター
ノエル・ギャラガー/Noel Gallagher
1967年5月29日生
まずは兄のノエルから。
オアシスでソングライターとして数々の名曲を産み、オアシスを一流のバンドにまで押し上げた張本人。
それもそのはず、1,2枚目のアルバムは全てノエルが作曲(1曲のみ「共同制作者」とクレジット)したもの。どれも高いクオリティで多方面からの評価を受けています。
幼少期は父親からの虐待に悩み吃音症になるなど、なかなかに繊細な部分も。そこから進学をすると一転して様々な悪事を働くようになり、15歳の時、教師に小麦粉の粉を投げつけたとして退学処分を受けます。
その後は配管工として働きながらギターを触る生活を送るように。
ある時、ノエルは右足に鋼鉄製のガスパイプキャップを落としケガをしてしまいます。その際に倉庫での仕事に回され、そこで様々曲を書いたとされています。この時期に、1stアルバム"Definitely Maybe"に収録されていた曲を書き上げました。
その後、あるバンドのローディー(マネージャー)として世界各国を回った後にリアムからの誘いでオアシスへ。
その後の活躍は圧倒的なものでした。兄弟揃ってのビックマウスっぷりや過激な発言もマスメディアの格好の標的となり、いい意味でも悪い意味でもその行動や発言が注目の的に。
しかし、ソングライターとしての評価も高いままとは限りません。3rdアルバムを出した後は1,2枚目のアルバムより高い評価を得ることが出来ず、ストレスが溜まる日々が続きます。それでもやはり高いクオリティの楽曲を多く書き、既存の路線のジャンルだけでなく、サイケデリックチックな曲や宗教性を匂わせる曲を書くなど、ロックだけに囚われない才能も見せるようになります。
ですが、兄弟同士のケンカが絶えず、ついには痺れを切らしたノエルは2009年にオアシスを脱退。ソングライターがいなくなったことで実質解散の状態となりました。
その後ノエルは"Noel Gallagher's High Flying Birds"というバンドを結成。ここではオアシスでは作らなかったダンスミュージックやバロック・ロックなど、オアシス時代の後半に見せつけた個性を遺憾なく発揮し、瞬く間にロックの最前線へと復帰していくことになります。そして現在でもボーカリストとして世界各国を飛び回っています。
元オアシス ボーカル
リアム・ギャラガー/Liam Gallagher
1972年9月21日生
続いては弟のリアム。
オアシスに先に在籍していたのはリアム。ノエルをオアシスに誘った張本人でもあります。
彼の声は「ジョン・レノンとジョン・ライドンを混ぜた声」と評されます。
新人時代からその唯一無二の声質と兄弟揃ってのビッグマウスっぷりが注目を浴び、オアシスのフロントマンとして絶大な人気を誇ります。
幼少期はノエルと違い、比較的虐待の対象としては見られずに育っていきます。
しかし、学校に入学した途端に一気に悪ガキに。15歳で一度中学校から退学処分を受けますが、その後何とか母親の懇願もあり卒業までこぎつけます。
しかし、18歳の頃にストーン・ローゼスのライブを見たことで音楽に興味が湧き、一気に目覚めていきます。(リアム本人曰く、「他校のヤツに頭を殴られておかしくなったのか知らねぇが、急に音楽に興味が湧くようになった」)
そして1991年に、学校の友人であったポール・マッギーガンからの誘いでオアシスの前身「ザ・レイン」に加入、その後ノエルが加入し「オアシス」に改名して活動を開始します。
オアシス時代には様々なトラブル・事件の中心人物として数々の逮捕劇を演じました。初の海外ツアーでアムステルダムに行く際のクルーズ船の中での乱痴気騒ぎに乱入。ノエルを除く4人のメンバーが強制送還され、結局初ライブはノエルの弾き語りに。
そのほかにもキャセイパシフィック航空の機内で酒に酔い、機内スタッフに罵詈雑言を浴びせた上に喫煙をしたために同航空会社を利用永久禁止にされるなど非常にスキャンダラスな人物としても扱われました。
しかし、私生活では意外にも親バカっぷりが取り沙汰されます。サッカーの試合を子供と一緒に観戦する様子がカメラにすっぱ抜かれたり、
自分のやったことは子供には絶対させないという父親らしい部分も見せたりしています。
オアシス解散後は“Beady Eye”と言うバンドを結成。ノエルとは対照的にオアシスの方向性を守る保守的なバンドとして大きな期待を寄せられますが、意外にも不発。5年という短期間で解散したのちソロに転向。“As You Were”のヒットでたちまちロックスターに返り咲き、現在でも根津洋人気を誇るシンガーです。
オアシスといえばギャラガー兄弟の歴史。ギャラガー兄弟の歴史といえばオアシス、と言っても過言ではないと思います。しかし、今のギャラガー兄弟の人気は全て彼ら自身で掴んだもの。オアシス解散後の彼らの活動も興味があれば追ってみてください!
今回の記事はこれで終わり。
オアシスはいいぞ!!
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